ポスター印刷のコラム記事

ポスターの効果性を上げるには適切なレイアウトが大切

普段町の中で見かけるポスターは特別な感性に恵まれたプロだけにしか描けないのかというと決してそうではありません。ポスターを描くにあたってはある「約束事」があります。それを忠実に守っていけば、どんな素人であっても不思議なくらい上手に、それもプロ顔負けのポスターを描くことができるのです。

そ の「約束事」の一つに「レイアウト」があります。まず、最も簡単なレイアウトの基本ですが、ポスターの中での「主役」となるパーツを中心に置き、縦の中央線を基準に左右対称に描く方法があります。これは最もシンプルですが、ポスターなど描いたこともない全くの初心者であってもそれなりに格好のつく作品に仕上がります。ポスターを見る側からすれば、中心にモチーフがあると、視線は中から外へ移動し、また中心に戻ってきます。

この技法に関連して、横の中心線を基準に上下対称に描く方法があります。いずれも特別な才能がなくても簡単に上手なポスター作成ができる技法といえます。

次にこの技法の応用として、主役をあえて中心からはずして配置するという方法があります。主役を中心からはずして配置すると、主役以外のものにも視線が誘導されて画面に動きが出てくるイメージになるのです。

一度こうした技法で試してみて下さい。また我々の日常生活の中でみられる様々なポスターの中にこのような技法で描かれているものがあるかどうか、注意してみてみると結構いろいろな点に気づいたりするものです。

効果的なレイアウトのポスターとはどのようなものでしょうか?

ポスターのレイアウトを考えるに当たって、写真を載せてみたいといったことがありますが、それは写真がとてもリアルで見る側にそのままストレートに何かを伝えるようなことができるからなのです。

そしてそうした写真に写るような同じ光景であっても、ちょっとした工夫で効果が大きく異なってくるようなことがあります。例えば、今ここに一枚の絵や写真があるとして、これをポスターに載せるようなときには、引きで載せるか寄りで載せるかによって、おのずと伝えられる内容や見る側の受け止め方が異なってくるものです。

また、部屋の中に1匹の犬がいて、さらに後ろで一人の女性がソファに腰かけてコーヒーを飲んでいるような写真があれば、この写真を引きでレイアウトしたときには、その写真には人も犬も同じような立場での構図となります。

そして、もしも床が白いと、その広い床の上に文字を置きやすいので、文字情報をのせてみたいようなポスターの時に効果的なレイアウトとなるでしょう。その一方犬に対してよりレイアウトしてみたときには、後ろの人間は二の次になります。

このようにレイアウトを効果的に使うと、ポスターを見る際の印象がかなり異なってくるのです。

それを見た人の興味を惹きつける良いポスターを印刷する為には、いくつかの簡単な法則があります。
まずは目的を明確に伝えることです。そのポスターを見た人が、どのような反応をするのかを明確にする必要があります。
タイトルはとても大切。人は大きなタイトル以外は、目に留めないので、短く、それでいて誰もが分かるタイトルを印刷する必要があります。
レイアウトやデザインも重要。良い絵や漫画等は、画面を埋め尽くすように描かれてはいません。空白部分でも雄弁に語るものです。ポスターも同様で、ごちゃごちゃと情報を詰め込んでは、人の目に留まるようなポスターにはなり得ません。効果的なレイアウトを考えましょう。
自分の個性をしっかりと出しましょう。最終的には、ポスターを一目見ただけで、あの人の仕事だと一目で分かって貰えるような個性を出せる事が理想です。