ポスター印刷のコラム記事

人々がポスターに目をやる時間-一瞬で刺激するデザインが必要

いまやどこを歩いていてもポスター広告が貼り付けられています。ですが、わたしたちがポスターに目をやる時間というのは数秒もありません。人々は一秒未満しかポスターを見ていないんです。わたしたちはほんの一瞬しかポスターを見ていないということです。

ですので、ポスターで広告を作るというのは大変な仕事になります。わずかゼロコンマでわたしたちが認識できるような広告を作らないといけません。もちろん、 認識するだけでは駄目で、商品であったら購買に結びつかないといけない。更にはブランドイメージの向上にも努めないといけない。大変な世界です。

話題になるポスターというのは、そのどれもが高い次元で制作されています。たったゼロコンマの世界を思い出せるというのは凄いことです。それだけわたしたちの印象に残った素晴らしい広告ということなんです。

こういうことを改めて考えると、ポスター広告に対する見方が変わりますね。身の回りにあるポスター広告を違う視点で見てみてください。世界が変わるに違いありません。

ポスターの持つ効果というのはとても大きいです。例えば、人の多く行きかう駅中に一枚のポスターがあります。必ず、何だろうとふと目をやります。そこからどんどん膨らんでいくのですが、人によってはそれで終わってしまう場合もあります。
けれど大抵は、その先を知りたいという欲求にかられます。何を告知しているのだろうという興味です。次に知りたいことが押し寄せてきます。バーゲンセールならどこで何が始まるのか、日時は、値段は、どのくらいの期間か、などです。
また、映画の告知の場合はどうでしょうか。知らなかった世界が広がる瞬間かもしれません。これまであまり見たことのないテーマの映画の告知なら、人の心を動かすきっかけにもなります。
他には、商品の紹介ポスター。新商品の電化製品なら使ってみたいという気持ちになります。こんなものができたのかと一層の興味を持たせます。
新しいショッピングモールの告知なら、そこで買いものをしてみたいと思う好奇心が生まれます。そこにはいったいどんなお店が入っているのか、何をメインに扱っているのか、人の気持ちはとめどなく先へ進みます。
ポスターの持つ力というのは、予想をはるかに超えると思います。一瞬目に止まる情報によって人は好奇心を持ち、それが興味のある物ならなおさら深くなります。これまで体験したことのない世界に出会うこともあるはずです。行きたかった学校、勉強したかった内容も知ることが可能です。
ポスターの持つ力というのは大きな役目を担っていると言えます。

男性の脳と女性の脳は構造がそもそも違がいます。子供と大人の脳もまた然り。この世には多くの違った脳を持つ人達が共存し、その人達に短時間で効率的に影響を与えなければ、物が溢れる現代社会において企業が生き残るのは大変困難です。そこで「ポスター」は非常に有効な戦略になるのです。
そこに美しい女性の写真があれば、大勢の男性の心を癒やし、時には女性の美意識を駆り立てます。女性好みの男性のポスターであれば、失恋の痛みを癒してくれます。大好きな電車や車のポスターであれば、子供は泣き止みます。懐かしいふるさとの景色であれば、高齢者は幼少期の思い出に浸ります。
このように多種多様な人が存在するにも関わらず、皆そのポスターの写真に心が動かされるのです。誰かの発言は無視できても、一瞬で脳に飛び込む映像の刺激を無視することは困難なのです。しかも、そこで得た映像の刺激は、何かの瞬間にふっと脳裏に蘇ってきます。あなたがつい手を伸ばして、その商品を手にしているのはそんな瞬間かもしれません。