ポスター印刷のコラム記事

活版印刷の進歩により可能となった近年の加工技術

現在、わたしたちは気軽に読書を楽しむことができます。文字さえ読めれば、本屋で数百円払えば買って自分の蔵書に出来ますし、図書館などではタダで読むことが可能です。

しかし、昔はそうではありませんでした。本は誰もが読むことが出来る物ではなく、一部の高い身分の人間だけが読むことが出来る物だったのです。当然、値段なども今とは比べものにならないほど高く、そして貴重でした。そのような状態を一気に現在のような状況へと変えたのが、印刷技術の登場です。

印刷の歴史を大きく塗り替えたことと言えば、活版印刷の登場です。活版印刷とは、活字を組み合わせた版で印刷をすることで、ハンコを押すようなイメージです。この技術自体は900年頃にはあったものですが、ルネサンスの三大発明と称されるように1445年頃にヨハネス・グーテンベルグがシステムを集大成させ、活版技術は大きく進歩することになりました。

この後、ヨーロッパではどんどんと書物の印刷が始まり、書物は民衆へと広まっていきました。他にも様々な種類の印刷技術が発明され、世界中で本が印刷されるようになっていきました。

そして、現在ではより進化した技術によってさらなる大量印刷の時代へと移り変わっています。現代では、有版・無版・レーザー・熱転写・インクジェットなど実に様々な方法で印刷を行います。活版印刷というのは、有版の凸版と呼ばれるものです。

わたしたちの家庭でもプリンターなどを使えば手軽に印刷することが出来ますが、それはレーザーやインクジェットといった方式が多いでしょう。業者が行う大量印刷では、これら全ての方法を巧みに使い分けていますが、そこでもしっかりと活版印刷の技術は使われているのです。

近年、印刷の技術はますます進化しているように思います。印刷業者の競争もきわめて激しいのではないでしょうか。小さな町の印刷屋さんは企業への営業も、独自のスタイルでアピールをしなければ生き残れない現状です。名刺印刷、会社の簡単なパンフレット、冊子等は一枚当たりのコストを下げたり、個性のあるサービスで企業へ提案したりと他社との違いを打ち出しています。

多くの会社には営業マンがやってきて、提携をしてほしいと言いますが、要はコストです。どんなに技術について説明を受けたとしても、使う側には内側の事情よりもコストが一番で、きちんと仕事をしてくれることは当たり前のことなのです。

印刷技術が進化すると同時にそれに伴ってプリンターも進化します。簡単な印刷物は今やパソコンが使える人であれば簡単にプリントできるわけです。会社で使用しているプリンタ―などは十分に役目を果たすこともあって、販促用のプリントは会社内で作ったり、また、年賀状等も同様に処理したりできるわけです。

しかし、印刷業者はここで引いてはいけません。やはり、プリンターではとうてい勝ち目のない特殊印刷、箱やプラスチックへの印刷、印刷加工等、日常生活の中で目にする印刷物は素晴らしい技術から生み出されたものばかりです。

街中を歩いていると、印刷物に目を止めることがあります。それは看板であったり、書店では本の装丁であったり、多くのショップで見られる装飾物は、きっとすごい技術で作られているのだろうなと興味をひくものばかりです。

わたしたちの知らない裏側では印刷の技術はもっともっと進んでいるに違いありません。