レーザープリンターの歴史と転換点

レーザープリンターの歴史は、ゼロックスが創設したパロアルト研究所から始まります。

作られた当初のレーザープリンターは、電子写真複写機用に開発されおり、ゼロックスに多大な利益をもたらします。その後1976年に企業向けの商用プリンターが実用化されます。非常に大きなものでしたが、企業で宛名ラベルや請求書などの大容量の文書を印刷するために活用されました。

1981年になってようやくパーソナルコンピューター向けのレーザープリンターがリリースされます。しかしながら費用が高く、購入者は、ほとんどの場合企業などの商業目的に限られていました。

1984年になるとHPが値段を下げて一般向けの需要に対応するレーザープリンターを発売します。このヒットにより、IBMブラザー工業といった企業が続々とレーザープリンターの分野に参入してきます。

そして迎えた1985年。Apple の Macintosh 用に Apple LaserWriter がリリースされました。これは市場に大きな刺激を与えました。

LaserWriterは、ポストスクリプトが扱え、画面で見たものとプリンターで印刷した物が一致するWYSIWYGという思想に基づいたシステムの一角をなすレーザープリンターで、パソコン上で印刷物をレイアウトするDTPの発展の礎の一つと言えます。

実務的な印刷の現場においては、当時としては高速で解像度をもつプリンターと、それを制御するポストスクリプトと、さらにはWYSIWYGを実現するMacintoshのシステムが一体として提供されることでアメリカでは爆発的にDTPが普及していく結果となりました。

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