印刷会社の利用は企業から個人に移行しつつある

印刷会社の「お客様」といえば、一般企業や店舗を思い浮かべるのではないでしょうか。印刷会社が作っているのは名刺、帳簿、パンフレット、チラシばかりに思われるようですが、そうではありません。

印刷会社は保有している機械によって得意分野が異なりますし、同じ仕様の印刷物でも機械の種類や紙の種類によって価格に大きな違いが出ます。大口顧客を逃さないように、さまざまな種類の機械を揃える印刷会社もありますが、やはりそれには資金力が必要です。

中小規模の印刷がどのようにして生存競争に立ち向かっていくかというと、得意分野に特化することはひとつのやり方だと思います。

保有する機械の稼働率を高めることはムダなくムリなく経営を行なう王道のやり方です。例えば大口顧客にこだわってしまうと、その都度さまざまな印刷手法で対応しなければならなくなり、設備投資やコストのかかる外注を使うことになり効率が悪いです。

では、どのようにして自社の得意分野に絞って集客を狙っていけばいいのでしょうか。カギとなるのはインターネットです。インターネット上にウェブショップを開いて、法人・個人関係なしに依頼を受け付けるというやり方があります。

個人の発注などたかが知れていると思うかもしれません。しかし、例えば、ハガキは1つの家庭で数百枚も用意するということはざらにあります。発送する数が多ければ制作の手間もかかるので、業者に頼めないかと悩んでいる個人は多いようです。そういうこともあって、近年、インターネット通販でのハガキ印刷サービスは盛況です。ハガキの他にも名刺やパンフレットも個人のニーズはあると考えられます。趣味用に名刺やパンフレットを作る人は増えています。

マンパワーを使って法人相手に営業をかけるばかりでなく、インターネットを活用して法人・個人にこだわらず広く受注するというやり方は今後ますます普及していくでしょう。

紙媒体はいずれなくなる。すべてはインターネットに取って変わられる。そう言われてはや10年がたとうとしています。
では実際にどうか。確かにインターネットの一般人への普及は携帯端末を含めれば相当なものです。電子書籍も多くのユーザーを増やしている。新聞もチラシ広告も本も雑誌もネットで済ませることの出来る時代です。
確かに倒産を余儀なくされた印刷会社も少なくありません。昔ほどチラシや広告を作らなくなった、しかしこれは日本全体の景気によるものが大きく、経費のかかる紙よりもネットで告知した方が安くて済むし手っ取り早いと考えている企業も多くあるのです。若者だけに関して言えばネットでの情報で事足りることもあるでしょう。しかし、本にしろ雑誌にしろチラシにしろ、刷り上がった物を手に取りたいという消費者が多いのも事実です。
ではこれから先、印刷業界はどうすればいいのか。大手や資金力があればすでにネット業界に参入し、紙媒体とネットのコラボでさまざまな企画を起こし、個人をターゲットにしつつあります。そうしなければ生き残れないからです。また早い!安い!のネット印刷も普及しています。
ではそんな余力のない中小企業はどうすべきか。今まで通りの生産方法ではここ数年維持は出来ても伸びる事はありません。それは経営者が一番分かっているはずです。維持を貫くなら、今ある顧客を逃がさないことはもちろん、新規獲得に力を入れ、企画力・営業力でカバーしていく他はありません。この先10年はまだ紙の需要があるだろうと言われています。でもそれもあくまで予想の話。ここで一度、自分たちに本当に何が出来るのかを考え、行動に移すギリギリのタイミングでないかと思います。

日常生活を送る中でどれほどの印刷物を目にするでしょう。街を歩いていると、特に大型ポスターや看板は至る所に張りだされ人の目を引きます。これらも印刷技術によるものの一つです。色やデザインによっていかにしてアピールするかが勝負です。その一役を担っている印刷という力には、とても魅力を感じます。
又、印刷は企業から個人へと、幅広く広がって行きました。本来なら専門の職人さんに依頼しなければならなかった印刷物、例えば、名刺、葉書、書類等、これらは自分のアイデアでどんなものまでも作れる、というところまで来ました。そして、こんなこともできるのかというようなものまで、今世の中にあるのではないでしょうか。
紙性の物だけが印刷ではないのです。ガラス、プラスチック、金属、木等、このような材質にまで印刷ができる技術があることに驚きます。毎日目にして、毎日使っているにもかかわらず、印刷の恩恵を当り前のように感じているわけです。
最近では3D印刷ができるようになったと知り、これはすごいことになってきたという印象です。例えば、自分たちの身近に形としてある物が、そのまま成形されて生まれるという技術。これは実際に見てみたい気がします。
設計事務所で描くパースを立体化したもの、いわゆる模型等は、手作りなら2,3日かかるところ、数時間で完成するというのです。その流れをあるメディアを通して見ていましたが、実に不思議で仕方ありません。こうした技術が企業だけではなく、個人でも利用できるようになる日が近づきつつあるのかもしれません。
このように平面から立体へと移り変わる印刷技術は、ますます面白くなりそうです。

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